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ラーズ・ヌートバー選手はなぜ日本代表に選ばれる?家族構成を調査!

WBCは日本人の心が一つになる国民的な行事としてとてつもなく盛り上がっていますが、その中で圧倒的な輝きを見せて不安の声を一色し、一躍大人気選手の仲間入りを果たしたのがセントルイス・カージナルスで21番の背番号を背負っているラーズ・ヌートバー外野手です。

そこで、今回はこのラーズ・ヌートバー選手はなぜ日本代表に選出され、出場することができたのか、家族構成はどうなっているのかを解説していきます。

ラーズ・ヌートバーはなぜ日本代表に選出されたの?

ヌードバー

※ ラーズ・ヌードバー

まずは多くの方々が疑問に思っているラーズ・ヌートバー外野手がなぜ日本代表選手としてWBCに出場できているのかをわかりやすく解説していきましょう。

【WBC出場資格を満たせているから】

一言でまとめてしまうとWBC出場資格を満たしているからです。

その出場資格は以下のように明文化されています。

■出場資格(2023年現在)

1.当該国の国籍を持っている

2.当該国の永住資格を持っている

3.当該国で出生している

4.親のどちらかが当該国の国籍を持っている

5.親のどちらかが当該国で出生している

6.当該国の国籍またはパスポートの取得資格がある

7.過去のWBCで当該国の最終ロースターに登録されたことがある

これが現行のWBCにおける出場資格です。

ラーズ・ヌートバー外野手が日本代表として参加できている理由はこの中の『親のどちらかが当該国の国籍を持っている』と『親のどちらかが当該国で出生している』が該当しているからです。

家族構成については詳しくは後述しますが、母親が日本生まれの純日本人なので日本代表として参加することができる状態になっていました。

【同じ理由で代表になった選手も多い】

ヌートバー外野手と同じ理由でそれぞれの国の代表になっているというパターンは多く、つい先日日本と対戦したイタリア代表なんかはアメリカでプレイする人が多くイタリア系アメリカ人を中心に構成されていることでも話題になりました。

また、元ソフトバンクの真砂勇介外野手も実は両親が中華人民共和国出身なので国籍は日本人ですが、中国代表としてプレイしていたのです。

そのため、それぞれの代表が国際色豊かな状態での出場となっていました。

グローバル社会と言われているのがWBCからも見られるのは個人的にもうれしいところです。

ラーズ・ヌートバーの家族構成はどうなっているの?

次はラーズ・ヌートバー外野手の家族構成について詳しく掘り下げていきましょう。

母親が日本人であることには触れましたが、それ以外のご家族はどうなっているのでしょうか。

【家族構成を詳しく解説】

家族構成は以下のようになっています。

父:チャーリー・ヌートバーさん(アメリカ人)

母:榎田久美子さん(日本人)

兄:ナイジェル・ヌートバーさん(4歳年上)

姉:ニコル・ヌートバーさん(3歳年上)

ご両親と兄と姉の5人家族です。

父親であるチャーリーさんはカリフォルニア工科大学出身のオランダ系アメリカ人で、交換留学生で日本に来たことがきっかけでご結婚なされたようです。

また兄と姉はご両親がまだ日本で暮らしていたときに産まれていたので、出生地の関係から日本国籍となっています。

ヌートバー外野手はアメリカに帰った後にアメリカで産まれたのでアメリカ国籍のハーフなのです。

【母親の久美子さんやおじいちゃんについて】

テレビへの露出がかなり多いヌートバー外野手の母親である久美子さんですが、埼玉県東松山市出身の日本人です。

またこの久美子さんのご両親も埼玉県東松山市在住のようで母親の里帰り先は埼玉県になっています。

ヌートバー外野手の母方の父は埼玉県東松山市でガソリンスタンドを経営されている榎田達治さんで、ヌートバー外野手とも密接なつながりがあります。

それはヌートバー外野手の本名にあり、彼の本名はLars Taylor-Tatsuji Nootbaar(ラーズ・テイラー=タツジ・ヌートバー)なのです。

アメリカでは血縁関係にある人物の名前をつける文化が存在しているので、ミドルネームの部分におじいちゃんの名前が入っています。

WBCのニュースで彼が愛称である“たっちゃん”と呼ばれているのは、おじいちゃんの名前から来ているのです。

ラーズ・ヌートバー選手の選出理由について

次はラーズ・ヌートバー外野手の家族構成について詳しく掘り下げていきましょう。

母親が日本人であることには触れましたが、それ以外のご家族はどうなっているのでしょうか。

【有力外野手の衰えと辞退が相次いだ】

昔から日本代表の花形選手が多く所属するポジションが外野手だったのですが、2023年のWBCでは選出に難航していた可能性があります。

2021年に開催された東京オリンピックで外野手として選ばれていたのは近藤健介選手・柳田悠岐選手・栗原陵矢選手・吉田正尚選手・鈴木誠也選手の計5人です。

この中でスタメンとなったのが吉田選手・柳田選手・鈴木選手でしたが、柳田選手は今回の大会では辞退になり鈴木選手も怪我で離脱となってしまいました。

さらに、栗原選手も2022年は開幕5試合目に左膝前十字靭帯断裂などの大怪我でほとんど出場できておらず、オリンピックの時のような調子ではありません。

2019年のWBCプレミア12で選出された秋山翔吾選手も全盛期の輝きが見せられずにいるため、外野手選考にはいろいろと頭を悩ましたと思います。

こういった状態のため外野手はいろいろと選手が入れ替わりまくった2023年であり、そこにヌートバー外野手が入り込んだ形になったのでしょう。

【出塁率や長打率やOPSなどの指標が優れているから】

選出理由の一つとして、単純にメジャーリーグでの成績が優れているからというのもあったでしょう。

ここからはアメリカにあるデータサイトも参考にした超マニアックな話になります。

マニアック話は嫌な方向けに結論を記載すると一部指標が鈴木誠也外野手よりも上回っているから選ばれるのは納得とだけ覚えておいてください。

あまりデータを意識しない人だと、打率や打点だけを見て判断しがちですが、それ以外の指標が非常に高い選手なのです。

アメリカではデータ野球がものすごく進んでおり、データベース化されたものが『FanGraphs Baseball』といったサイトを筆頭にいろいろと公開されているのですが、そこからいくつか指標を引っ張ってきました。

打席:347 安打:66 本塁打:14 打点:40 打率:.228 出塁率:.340 長打率:.448 OPZ:.788 WAR:2.7 wRAA:8.9 UZR:4.9 ARM:5.3 RngR:-0.3

参照URL:https://www.fangraphs.com/players/lars-nootbaar/21454/stats?position=OF

野球が大好きでデータを見るのも好きという方なら、これらの指標を見ると間違いなく優れた外野手であるとわかります。

日本人はとかく打率と本塁打と打点だけで判断しますが、出塁率がかなり高く長打率も高めで、さらに攻撃力指標の.788も十分に優れているのでこれだけでも選出には納得です。

まだ納得できないという方もいると思いますが、出塁率や長打率やOPSは昨シーズンの鈴木誠也外野手よりも上回っていると言えば納得できるのではないでしょうか。

個人的に非常に評価している点としては、選手の価値を勝利数で表しているWARが2.7にもなっている点です。

ちなみに、鈴木誠也外野手のWARは1.0なので、これも上回っていますね。

さらにおまけですが大谷翔平選手は投手と野手を加えて8.1と異次元の数字をたたき出しており、メジャー全体でもトップです。

【栗山監督のグローバル化への思い】

 

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選出理由の一つとしてはちょっと弱いのですが、栗山監督のグローバル化への思いもあると考えています。

これはこちらの引用を見てもらいたいです。

「世界がグローバル化していく。みんな手を取り合って仲良くできるために、いろいろなところで野球をやっている人たちが(代表に)集まることに、すごく意味がある。今の時代に、まだ戦争が起こる。もともと人はみんな1つだったはず。ヌートバー選手のように日本に来れば、野球の幅が広がる。スポーツは国境を越える。子どもの時に一緒に遊んでいた人と、戦争する気なんか絶対に起こらないと、僕は思っている」

引用:https://www.nikkansports.com/baseball/news/202301110000798.html

栗山監督はいろいろと明言を残していますが、その中でもこの「スポーツは国境を越える」の発言がとっても重要です。

実際にヌートバー外野手以外にも日系選手スティーブン・クワン外野手にも声をかけており、いろいろと動いていたことが発覚しています。

まとめ

今回はラーズ・ヌートバー外野手がなぜ日本代表として選出されたのか、WBCの出場資格などを含めていろいろと解説してきました。

出場資格に関しては親が日本国籍ありの日本人だったことがわかりましたね。

親が日本人だったので出場資格があり選出が可能となったのですが、選出された理由がシンプルにメジャーリーグでの成績指標が良かったことだったのもデータから見えてきました。

栗山監督のグローバル化への考え方も知ることができたので、ただ単に日本代表の知名度をアップさせるための選出ではないこともわかって納得できた人も多いと思います。

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